前回マネジメントについてお伝えしました。

マネジメントとは「良い状態を維持すること」でした。
優しい言葉のようで、実は厳しい言葉です(内容については【3】を御覧ください)。

さて、今回は「リーダーシップ」についてです。そもそもリーダーシップとは何か?ということについてお話しして参ります。

「リーダーシップとは?」
リーダーシップもマネジメントと同様、色々な方が色々と定義されていますが、ここはシンプルに”Leadership”という単語を分解するところから始めてみましょう。

まず、「Lead(リード)」です。この意味は何でしょう?

たとえばスポーツなどでは「5対3で日本がリード!」といった言い方を良くします。
野球のご経験のある方ならご存知かもしれませんが、ランナーが1塁や3塁にいる時にコーチャーボックスから「リーリーリー!」といった声がランナーにかかります。それからワンちゃんを飼われている方であればお散歩のときに首にひもをつけます。あれも「リード」です。

「5対3で日本がリード!」とはどういうことでしょう?これは5対3で日本が「勝利が確定する状態」に先行している。という意味になります。
1塁コーチの「リーリーリー」は、「はいはい、もっと前前前」ということですね。

そして犬の散歩のリードは「犬の行く先を導く紐」となります。もっとも犬のお散歩の場合どっちが導いているのか良くわからないのですが・・・

いずれにしろ「Lead」とは「先を行く」といった意味でとらえられるでしょう。
続いて「Leader」です。
「er」にはどんな意味があるのかというと、動詞+erで「~する人」となります。
なので「Leader」は「先を行く人」・・言い換えると「先導者」という意味になります。

さて次は「Leadership」です。Leadershipに行く前に「-ship」とは何でしょう?
当たり前ですが、「船」ではありません(笑)。

英語でこの「-ship」を使う時は抽象名詞をつくる際に使います。
抽象名詞・・・どんなものかというと、たとえば「friend」これは「友達」という意味です。
これが「friendship」となると「友情」という意味になります。抽象度が少しあがりましたね。

では「Leadership」とは?となるのですが、「友達→友情」のように日本語でぴったり当てはまる言葉がないのです。

そこでこれも良く使う言葉ですが、「スポーツマンシップ」から考えてみましょう。

夏といえば甲子園。昭和のころの高校球児の選手宣誓といえば「我々選手一同はスポーツマンシップにのっとり、正々堂々と戦うことを誓います」というのがお決まりでした。
この「スポーツマンシップ」です。

皆さんはどの様に訳しますか?
「スポーツマンシップにのっとり」のところを「スポーツマン精神にのっとり」と置き換えて言うことはありませんか?

この「-ship」は「精神」とか「らしさ・在り方」などと置き換えることができます。
つまり「Leadership」とは、「リーダー精神」や「リーダーらしさ」ということです。

では、この「リーダー精神」や「リーダーらしさ」とは何ぞや?ということになります。

リーダー(Leader)とは、「先導者」でした。つまり、「先」を示し「導く」人ということです。
ゆえに、リーダーとはチームが「どこに向かっていくのか」ということを指し示し、そして「メンバー全員をそこへ導く(行動する)」人のことを言います。

よってリーダーシップとは、「リーダーの考え方、在り方、精神を持ち行動すること」となります。
このように定義しておきたいと思います。

さて、ではこのリーダーシップ、いったい誰が発揮したらよいのでしょうか?
これについては次回お話ししたいと思います。