日頃三谷は、主に企業さんにお伺いし、研修講師として色々な情報をご提供したり、それを実践できるようにするお手伝いをしています。
中でも得意分野は「企業ならではのコミュニケーションの取り方」についてです。

研修に行った際、最初に「コミュニケーションが大事だなぁと思う方、手を挙げていただけますか」と質問します。
するとほぼ全員が手を挙げて下さいます。
そこで次の質問。「皆さん大事だと思っていらっしゃるのですね。では、大事だと思っている皆さんにお伺いします。そもそも企業におけるコミュニケーションとは何をすることですか?」と。

すると皆さん考えだすんですね。そういわれてみると、何だろう?会話すること?いやいや挨拶?・・・・などなど。
実はこの定義があいまいなんです。
定義があいまいだから、コミュニケーションがうまく取れないなぁとか、あの人とはコミュニケーションとりたくないなぁということになってしまいます。

「コミュニケーションとは〇〇〇することである!」と誰もが同じ認識で定義を持てていたとするならば、そこに向かってコミュニケーションをとる努力をすれば良いですね。
一般的なコミュニケーションとは?ということではなく、働く場において、ビジネスにおいてどういった定義が必要なのか?ということを考えていきたいと思います。

職場におけるコミュニケーション、いろんなシーンが思い浮かびますが、中でも大切なシーンとは、例えば「上司から部下に情報を伝達する」、「お互いの意思の疎通をはかる」など情報共有の場ではないでしょうか。 このシーンは頻繁に出てきます。であればこそ、しっかりと共有ができていないとコミュニケーションがとれた、とは言えないですね。

そこで、働く場におけるコミュニケーションとは、このように定義しておきたいと思います。

コミュニケーションとは「お互いのイメージを合わせる事」

そうなんです!共有するのはイメージなんです。
なぜ、イメージを合わせることが大事なのかというと、例えばこんな例で考えてみましょう。

上司)明日午前9時に、東京駅丸の内中央改札で待ち合わせな!
部下)はい、明日午前9時、東京駅丸の内中央改札ですね。承知しました!

言葉の上ではちゃんと共有ができているので、コミュニケーションが成立しているじゃないか!と思われるかもしれません。
しかし、お互いが持っているイメージが違っていたとしたら・・・

上司が頭の中で浮かべている「東京駅丸の内中央改札」はこちら。

部下が「丸の内口」と言いながら、頭の中で「八重洲口」をイメージしていたとするとどうなるでしょうか?


そうなんです、言葉があっているからといってそこで安心してしまうと危ういのです。
言葉の共有ができていても、イメージが共有できていなければならないのです。

他にも例えば、
上司)これなるべく早く仕上げてね・・・
部下)なるべく早くですね、承知しました!

と言ったとしても、上司にとってのなるべく早くは「1時間後」かもしれない、けれども部下からすれば「今やっている仕事を終わらせたら次にやる仕事」と解釈しているかもしれませんね。

このイメージのずれがお互いのストレスになり、しいては関係性を悪化させることにもつながりかねないのです。
そのため「イメージを合わせる事」をお互いの共有の定義にしておく必要があるんです。

なぜ、このイメージが大事なのかということ、どうやってこのイメージを合わせたらよいのか?は、また別の機会にご紹介します。